教室では現在、教育用ロボットキット「LEGO SPIKE Prime(スパイク・プライム)」を使ったプログラミングの授業を行っています。
その記念すべき第1回は、自分で組み立てたロボットアームを使って「ブロックリレー」を行いました。

01. 「うぉおおおぉ〜!」と歓声が上がった、命が吹き込まれる瞬間
まずはブロックを掴むためのアームをLEGOで組みました。
パーツの入れ替えがきくところでは、あえてオリジナルの色に取り替えて組み立てる子もいました。パッと見て誰のアームかすぐに識別がつくので、とてもいい工夫だと思います。
次に、アームを動かすプログラムをビジュアルなコードで組みます。
Scratch(スクラッチ)と似ていてコードがカラフルなブロックになっているので、視覚的にもわかりやすい仕組みです。

さて、ちゃんと動くかどうか確認してみると……動きました!
ボタンを押すと指が開き、もう一度押すと指が閉じるんです!
ここで教室に「うぉおおおぉ〜!」という歓声が起こりました。自分が作ったものが、自分の組んだプログラムで動いた瞬間って、本当に感動するんです。
02. 想像以上に奥が深い「ブロック積み」と、子どもたちが生み出した工夫
続いて、ロボットアームで「ブロックを運ぶ・積む」という課題に挑戦です。まずは練習して操作に慣れるところからスタートしました。

立てかけてあるブロックを掴み、立てて置く。寝かせてあるブロックを掴み、寝かせて置く。
さらにその応用として、横に寝かせて積む、縦に高く積む。
人間の手なら一見なんでもない簡単そうな作業ですが、ロボットアームを介して行うと、思っているよりずっと難しいのです……。
それでも諦めずに練習に練習を重ねて……ようやく積めました!とびきりの笑顔ですね!

しばらくはロボットの操作に慣れるため、着実にブロックを積む練習に励みました。これには集中力と根気が必要です。
そして練習を続けた結果、最終的には積む作業もグンと速くできるようになりました!
さらに、「枠の中から枠の中へブロックを移動する」という発展課題では、移動した後に次のブロックを枠内へ置きやすくするため、アームで枠自体を動かして中のブロックを端に寄せてまとめるという工夫をしている子もいました。なかなか良いアイデアですね!
最後に行ったチーム戦のリレーは大いに盛り上がりました!ブロックを次の人へ渡すときが一番緊張しましたね。
相手が掴みやすいように角度を考えて掴み、途中で落ちないように確実に受け継いで運ぶ。仲間との協調性も芽生えたとても良い課題でした。
03. プログラムの「デバッグ」と、普段の勉強の「解き直し」は同じ構造
ところで、このアームを動かしているのはプログラムです。最初はほとんど見本があるので、その通りに組めば動きます。
けれど、時には「うまく動かない」こともあります。そうなると、どこかに潜んでいる問題を探す旅が始まります。いわゆる「デバッグ」ですね。
私はすぐには答えを教えず、しばらくは自分で気づくように待ちます(もちろん様子を見て回るので、大体はすぐに解決します)。原因の多くは、ブロックの組み間違いや、プログラムのブロックを書き間違えていることです。とくに大文字と小文字なんかは間違えやすいポイントですね。ここに自力で気づけるようになると本当に素晴らしいです。
でもコレって、普段の勉強で問題を解く時もまったく同じですよね。
- POINT 01 // 答え合わせの後の「解き直し」で分かれる姿勢
- 普段の授業では、答え合わせをして間違っていたらもう一度「解き直し」をしています。その時、自力で原因を探してもう一度解く子と、そこで集中力が切れて直しが一向に進まない子がいます。
- POINT 02 // 「やるべき時にガガッと集中して乗り越える」と学力は急伸する
- もちろん人間なので、体調が悪い時や気が向かないときなどもあります。ただ、やるべき時にガガッと集中してその都度自分の力で乗り越えていけると、短期間のうちにものすごく学力が伸びます。
- POINT 03 // 楽しみながら「壁を乗り越える訓練」を重ねる
- 机の上の算数や国語だけでなく、こうした遊びの延長のようなロボット実習を通して「間違いを探して乗り越える訓練」をしていくと、楽しみながら自然と粘り強さが身についていきます。
他の習い事でも同じですが、学びには波があり、低迷期はつきものです。困難な時こそなんとか頑張って乗り切って、次のステップに進んでいけるといいですね。
すべての挑戦者へ、想いを込めて。
04. あわせて読みたい:当ラボの「ロボット&プログラミング講座」の歩み
当ラボでは、学齢や習熟度に合わせて「画面の中のビジュアルプログラミング」から「マイコン制御」「本格的なロボット実機制御・テキスト言語(Python)」へと段階的にステップアップしていくカリキュラムを組んでいます。これまでの授業風景もぜひあわせてご覧ください。
- ARCHIVE 01 // 【導入期】Scratchでの自由な改造とゲーム制作
- 小学2・3年生がジャンプゲームや星の動きを自由にアレンジしながら、「もっとこう動かしたい!」という意欲を育てるステップです。
➔ 「自分で改造したい!」がプログラミングの原点|小学2・3年生のScratch作品集を読む - ARCHIVE 02 // 【基礎期】LEGOロボットと「予測・実行・考察」のノートづくり
- ただロボットを動かして終わらせず、「仮説を立てて試し、結果から何がわかるかをまとめる」という理科の基本プロセスを小学生のうちから習慣化します。
➔ 「もっとやりたい!」から始まる科学の思考習慣|ロボット講座とノートづくりを読む - ARCHIVE 03 // 【探究期】ロボット制作から広がる「身近な自然・地域」への観察眼
- 「花とミツバチ」や「洞窟探検カー」の制作をきっかけに、実際の植物の構造や三重県熊野の「青の洞窟」へと好奇心を広げていく授業記録です。
➔ 指先の発達から広がる「自然科学」の視点|花とミツバチの制作を読む
➔ カラーライトで照らす「洞窟探検カー」の制作|鍾乳石と三重の「青の洞窟」を読む - ARCHIVE 04 // 【橋渡し期】タイピング練習と「micro:bit」によるPythonへの接続
- 正しいホームポジションの習得とともに、ブロックコーディングからJavaScript・Pythonといったテキスト言語へとステップアップしていく架け橋の実習です。
➔ ビジュアルからテキスト言語(Python)への橋渡し|タイピングと「micro:bit」実習を読む
ROBOTICS & DEBUGGING MINDSET // ENGINEERING & ROBOTICS LAB
「なぜ動かないのか?」を自分の頭で突き止める経験が、すべての教科の土台になる。
プログラミングにおける「デバッグ(バグ探し)」も、算数や英語における「間違えた問題の解き直し」も、自分の思考のどこにズレがあったのかを客観的に見つけ出す同じ知的作業です。当ラボの6科目統合カリキュラムと、日々の学習履歴・定着度を可視化する独自学習管制システム『LAB DECK』については以下よりご覧ください。
