中2生は理科で「化学」の範囲に入っていますが、今はまず基本となる元素記号をがんばって覚えてもらっています。
でも、記号を覚えているうちに、「そもそも元素って何?! 原子って何?! 分子は?!」と思った人もいるんじゃないかな?
- POINT 01 // 原子(Atom)とは?
- ズバリ、物質をつくっている最小の単位(粒)のことです。
- POINT 02 // 元素(Element)とは?
- 水素(\text{H})や酸素(\text{O})、炭素(\text{C})といった「原子の種類」のことです。
- POINT 03 // 分子(Molecule)とは?
- 金属でない物質が、その物質としての特性(性質)を表す最小の単位のことです。
……って言っても、言葉だけでイメージがつかないのなら、原子を使って遊んでしまいましょう!(笑)
今回は、分子構造模型セットで作った炭素分子「フラーレン」と、科学雑誌『子供の科学』の型紙で作った「DNA模型」の2つの立体工作をご紹介します。
01. 炭素だけでできた美しい球体「フラーレン」と、身近な形の発見
先日の授業では、まず生徒たちに「水分子(\text{H}_2\text{O})」を作ってもらいました。コロコロしてて結構かわいらしいんですよ。
それで、私も「一度作ってみたい!」とずっと思っていたものを組み立ててみました!

炭素(\text{C})だけでできている「フラーレン」というものです。
どうです? とても美しいですよね! できあがったときは感激してしまいました!!(笑)
このフラーレンは、ダイヤモンドや黒鉛(鉛筆の芯)と同じ「炭素」からできています。炭素にそれぞれの高圧・高温の条件を変えると、その物質になるというものです。つまりこの3つは同じ元素からできている「同素体(どうそたい)」と呼ばれる仲間です。
中でもフラーレンは比較的新しい物質で、1996年には発見者がノーベル化学賞を受賞しました。物理的に安定性が高く、このカゴのような構造の中に金属や別の物質を入れて様々な応用が試みられています。また、この仲間でカーボンナノチューブやハイパーダイヤモンドなども作られていて、工学、医療、化粧品など多分野で世界中がこの物質に注目しています。
恥ずかしながら、私はそんな経緯はいざ知らず……ただ「きれいだなぁ」というだけの気持ちで興味がわいただけでした(笑)。
でも、一度作ってみると、身の回りの思わぬところで同じ構造を見つけるようになります。


赤ちゃんのにぎりやすい穴あきボールも、よく見るとフラーレンの構造と同じ! 「五角形」と「六角形」が混ざっているの、わかりますか?
そしておまけで……作り途中のフラーレンを娘が頭にかぶって遊んでました(笑)。さらには余ったパーツで「カメ」まで作り出してしまい……。


やっぱり結構かわいいものです。コロコロ、カラフルで、立体的なパズルみたいなものですよね。
使っていたのはこちらの分子構造模型セットです。

見ているだけで楽しそうでしょう?!(笑)
このフラーレンは玄関にしばらく飾っておくので、よかったら実際に手に取って見てみてください!
02. 『子供の科学』の型紙で挑戦!「DNA二重らせん模型」の制作
さらに、前々から「作ろう、作ろう」と思っていて先延ばしになっていた「DNA模型」もやっと作りました。
『子供の科学 2020年1月号』(誠文堂新光社)の「コドモノカガク製作所」というコーナーからコピーして制作したのですが、毎月この工作コーナーはあるらしく、本当に楽しそうですよね。2月号のものも作らなくちゃいけないですね……(笑)。
それにしても、本に書いてある挿絵を見たら「相当綺麗にらせん構造が作れるのかな?」と甘く考えていたのですが、実際にやってみるとそうそう上手くいきません。とにかく立体的に「ねじる」のが難しいのです。
……試行錯誤して私が作ったDNA模型は、こんな感じになりました。


ちゃんと塩基の組み合わせも「A(アデニン)とT(チミン)」「G(グアニン)とC(シトシン)」が向かい合うようになっていますね。とにかくこの模型は細かいところまでしっかり設定されていて、組み立てながらすごく勉強になります。
DNA(デオキシリボ核酸)は、「ヌクレオチド」が連なった2本の「ヌクレオチド鎖」からできている。DNAのヌクレオチドは、糖(デオキシリボース(dR))とリン酸(P)に、4種類の塩基(アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C))のいずれかが結合している。
『子供の科学 2020年1月号』(誠文堂新光社 2020年)
2本のヌクレオチド鎖は、「AとT」、「GとC」が、必ず向かい合うように結合する。片方のヌクレオチド鎖の塩基配列(A、T、G、Cの並び順)が決まれば、もう片方のヌクレオチド鎖の塩基配列も自然と決まるので、細胞分裂の際に複製しやすい。
誌面には遺伝子の発現に関する記載もあるのですが、それはまた次の機会にしたいと思います。
……それにしても、もう少し綺麗にらせんにならないかな? あと色を塗ったりすると、さらに分かりやすく美しくなると思います。今後もこうした模型や工作を通して、楽しみながら化学や生物の世界に触れていきたいですね。
3D MOLECULAR MODELING & SCIENCE // ENGINEERING & ROBOTICS LAB
平面の教科書の図を、指先で触れる「3次元のイメージ」へと立ち上げる。
化学の分子構造や生物のDNA二重らせんなど、目に見えないミクロの世界を理解する一番の近道は、自分の手で立体模型を組み立てて構造のルールを体感することです。当ラボに備えられた実験機材・3D空間ディスプレイ(zSpace)などの学習環境と、丸暗記に頼らない指導理念については以下よりご覧ください。
