【おうちで再現】バニラアイスで作る「プルルン」プッチン風プリン|ラクトアイスの安定剤と寒天1gが織りなす3分間キッチン化学

♪〜(脳内で『おもちゃの兵隊のマーチ』を再生しながらお読みください)〜♪

哲生(見習い生):
「こんにちは! 見習い生の哲生です。今日ご紹介するのは、大人も子どもも大好きな、お皿に出して『プルルン』と揺れる、あの国民的プリンの再現レシピです。貴子先生、今日は蒸し器もオーブンも使わないんですね?」

貴子先生:
「そうなんです、哲生くん。実はあのプリン、卵を蒸して固めているのではなく、『練乳ベースのミルク液を寒天やゲル化剤で固めたお菓子』なんですよ。そこで今日は、成分がそっくりな市販のバニラアイスを使って、お鍋ひとつであの味と食感を再現していきます!」

哲生(見習い生):
「バニラアイスがプリンに!? 成分が同じだからできる裏ワザですね。さっそく材料を見ていきましょう!」

01. 本日の材料(プリンカップ 2〜3個分)

MAIN INGREDIENT // バニラアイス(ラクトアイス):1個(200ml)
※高級アイスクリームではなく「ラクトアイス」規格のものを選びます(最初から含まれている植物油脂と安定剤が食感の決め手になります)。
BASE LIQUID // 牛乳:100ml & 卵黄:1個分
・牛乳(100ml):寒天を煮溶かすベースになります。
・卵黄(1個分):プリンの黄色い色味とコクをプラスします。
GELATION AGENT // 粉寒天:1g(小さじ1/3強)& 片栗粉(またはゼラチン):2g(小さじ2/3)
・粉寒天(1g):※入れすぎ注意!1gが「プルルン」の黄金比です。
・片栗粉(2g):寒天特有の硬さを和らげ、つるんとした弾力を出します。
CARAMEL & OPTION // メープル風シロップ:大さじ2 & 練乳(お好みで):小さじ1〜2
・メープル風シロップ(大さじ2):ホットケーキ用のものでOK(みたらし団子のタレでも代用可)。
・練乳(小さじ1〜2):お好みで入れると、さらに本家のミルキー感に近づきます。

02. 作り方:お鍋ひとつで組む「複合ゲル」の5ステップ

【1. カラメルソースを器に入れる(0分00秒〜)】

貴子先生:
「まずはカラメルソースです。本家のカラメルって、実は焦がした苦味がほとんどなくて、甘いシロップに近いんですね。なので今日は、市販のホットケーキ用メープル風シロップをそのままカップの底に入れます。みたらし団子のタレでも美味しいですよ」

哲生(見習い生):
「えっ、砂糖を焦がさなくていいんですか! これなら失敗知らずで安心ですね」

【2. バニラアイスを溶かして卵黄を混ぜる(0分30秒〜)】

貴子先生:
「次に耐熱ボウルにバニラアイスを入れて、電子レンジ(600W)で50秒から1分ほど加熱し、人肌より少し温かい50℃くらいまで完全に溶かします。さらにミルキーにしたい時は、ここで練乳を少し足してくださいね」

哲生(見習い生):
「貴子先生、なぜ普通のアイスクリームではなく『ラクトアイス』がいいんでしょうか?」

貴子先生:
「いい質問ですね! そこが今日一番のポイントです。ラクトアイスには植物油脂や、アイスを滑らかにする『安定剤(増粘多糖類)』が最初から入っています。これが後で寒天と合わさることで、ただの牛乳寒天ではない、あの独特の『プルルン・つるん』とした複合ゲル構造を作ってくれるんです。溶けたらここに卵黄を1個落として、泡立て器でよく混ぜておきましょう」

【3. 寒天液を煮溶かす(1分30秒〜)】

貴子先生:
「続いて小鍋に牛乳(100ml)、粉寒天(1g)、そして片栗粉(2g)を入れて中火にかけます。粉寒天はたった1gで十分です。沸騰したら弱火にして、ここから1〜2分間、しっかり沸騰させ続けながら混ぜてください」

哲生(見習い生):
「1gだと少なく感じますけど、しっかり沸騰させるのが大事なんですね!」

貴子先生:
「はい、寒天は90℃以上でしっかり煮溶かさないと、冷やした時に固まらなくなってしまいます。片栗粉を少し混ぜることで、寒天特有のサクッとした歯切れが消えて、ねっとり滑らかな舌触りになりますよ」

【4. 2つの液を合わせて型に流す(2分15秒〜)】

貴子先生:
「寒天が完全に溶けたら火を止めて、先ほど温めておいたバニラアイス液を少しずつ加えながら、泡立て器で手早く混ぜ合わせます。アイスが冷たいままだと、混ぜた瞬間に寒天がびっくりしてダマになってしまうので、必ず温かい状態で合わせてくださいね」

哲生(見習い生):
「わあ、きれいなプリンの黄色になりました! バニラの甘い香りがキッチン中に広がっています」

貴子先生:
「これを茶こしで濾しながら、シロップを入れた容器にそっと注ぎます。あとは冷蔵庫で2時間ほど冷やし固めるだけです。……そして哲生くん、こちらに2時間冷やし固めたものがあります!」

【5. お皿に「プッチン」して完成!(2分45秒〜)】

哲生(見習い生):
「おお、見事に固まっていますね! でも貴子先生、お家のカップには底のツマミがありませんよ? どうやって出すんですか?」

貴子先生:
「お皿に出す時は、カップのフチに沿って爪楊枝をぐるっと一周差し込みます。こうして隙間から底に空気を送ってあげると……ほら、気持ちよく『プルルン!』と落ちてきますよ」

哲生(見習い生):
「すごい、見事に揺れています! 見た目もツヤツヤで本物そっくりですね。もし小さいカップに分けずに、大きなボウルやどんぶりで作ったら、夢の超巨大プッチンプリンも作れちゃいますね!」

貴子先生:
「手作りならそんなアレンジも自由自在ですね。ぜひお好みのサイズで作ってみてください」

03. 今日のポイントおさらい

POINT 01 // アイスは「ラクトアイス」を選ぶ!
最初から入っている安定剤(増粘多糖類)が、寒天と合わさって「プルルン」食感を生む最大の決め手です。
POINT 02 // 粉寒天は「1g」を厳守し、1分以上しっかり沸騰させる!
寒天を90℃以上で完全に煮溶かし、少量の片栗粉(2g)と組み合わせることで、サクッと割れずに弾む絶妙な柔らかさになります。
POINT 03 // アイス液は50℃前後に温めてから寒天液と合わせる!
冷たいまま混ぜると寒天が急激に冷やされてダマになってしまいます。温度を揃えてから手早く乳化・混合するのがツヤツヤに仕上げるコツです。

♪〜(エンディングテーマ)〜♪

哲生(見習い生):
「コンビニで買える材料で、科学の力をちょっと借りた楽しい再現おやつ。お風呂上がりのデザートに、ぜひ皆さんも作ってみてくださいね! 貴子先生、ありがとうございました!」

本物のプッチンプリン
本物のプッチンプリン

KITCHEN SCIENCE & LEARNING SYSTEM // ENGINEERING & ROBOTICS LAB

日常の「おいしい!なぜ?」から始まる、物理と化学の探究ラボ

今回のレシピで再現した「寒天×増粘多糖類の複合ゲル構造」や「爪楊枝で空気を送るとプリンが落下する大気圧と流体潤滑のメカニズム」を0.5秒のスローモーションで徹底解剖した本編コラムも公開中です。当ラボの学習システム『LAB DECK』とあわせてぜひご覧ください。